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2015年 07月 02日

ブルックナー/交響曲第4番『ロマンティッシェ』のコンヴィチュニー盤 第7回「いつ?どこから??」

 今回も、手持ちのLP・CD一覧を使用する。

 ① Opera NR.40/1161(LP/VSO盤/Mono/1960) ※初出盤。録音自体もOperaによる。
 ② 日本Columbia OS-3398(LP/VSO盤/Stereo/1963.9) ※『フランツ・コンヴィチュニーの芸術』第1集。
 ③ eurodisc 70 003 KK(LP/VSO盤/Stereo/1964)
 ④ 日本Columbia OS-2940-K(LP/GOL盤/Stereo/1973.12) ※日本初発盤。
 ⑤ 日本Columbia OC-7055-K(LP/VSO盤/Stereo/1976.4) ※『名曲ギャラリー55』。
 ⑥ DENON COCO-75401(CD/GOL盤/Stereo/1993) ※『コンヴィチュニーの芸術』①。1960年録音。
 ⑦ DENON COCO-75407(CD/VSO盤/Stereo/1993) ※『コンヴィチュニーの芸術』⑥.1961年録音。
 ⑧ DENON COCQ-84623(CD/VSO盤/Stereo/2009.6.24) ※オリジナルマスター修復の世界初CD化。1961年録音。

 GOL盤非実在説=VSO盤・GOL盤同一ソース説を知ったのは、先達であるsawyerさんのブログを拝見したのが初めてだった。その時点では、⑥も⑦も持っていなかったからだ。そして、私の知る限り、この説がどこからかしら現れたのも、⑥・⑦が同一シリーズから同時発売された1993年以降のことだと思う。それ以前から、国内外を問わずにGOL盤の真偽論争があったかどうかは、ネットなど普及していない時代でもあり、また音楽誌でそれが取り上げられたという記憶もない。

 高校時代に④を購入して何度も繰り返して聴き、学生時代に⑤を入手しての聴感は、④の時とは大きく異なるものだった。GOL盤以前にVSO盤が発売されていたことは目録で知っており、廉価盤で再発された⑤を買ったわけだ。テンポ等が似ているとは思ったが、「GOL盤の方が、深みがあっていい」というのが当時の感想だった。これは、基本的に今も変わっていない。

 既に述べたように、VSO盤は1963年発売の②とその再発盤が既に在り、そこへGOL盤の④が突如として発売されたわけだ。当時では、コンヴィチュニーのコアな愛好者は現在よりも多くいたはずだ。④の発売はコンヴィチュニー/GOLが来日公演を行ってから12年後なので、コンサートを聴いた愛好者も多かったと推測出来るわけで、かつそういう愛好者はVSOとの内外盤も聴いていたに違いない。そうだとしたら、GOL盤の④が発売された時点で、「これはVSO盤と同じではないのか?」という疑問を呈して、その裏取りをして論評する評論家や、音楽誌に投書をした愛好者がいてもよさそうなものではないか。そういう記事があったのならば、当時既にコンヴィチュニー好きだった私は目に留めたはずで、毎月購入していた『レコード藝術』・『音楽の友』の当該記事をスクラップしていただろう。現に、スクラップした記事の数々は今も手元にあるが、GOL盤の真偽問題に触れているものは皆無である。このような記事があったのならば、ご教示を請いたい。

 以上のことから、真偽問題をもたらしたのは、やはり同時発売された⑥・⑦によるものと思わざるを得ない。sawyerさんのブログを拝見すると、真偽問題の発生はネットが普及し、クラシック音楽の掲示板が立てられた10数年前のことだ。では、国内外を問わず、真偽問題は誰が、如何なる裏づけによって言い出したことなのだろうか?コンヴィチュニーのディスコグラフィーにはGOLとあるのは表記上の誤りとしか記されておらず、ブルックナーの交響曲のディスコグラフィーに至っては、チェコPO盤とVSO盤しか掲載されていない。しかし、演奏からそう断定する理由については不明のままだ。これにいつの間にか「うっかりミス」によるものという、これまた曖昧な理由が付されることとなり、勝手に「決着」とされているのが、現今の有様である。

 いつ、どこから真偽問題が発生し(あるいは作られ)、それがそのようにして決着(あるいは隠蔽)されたのか?


by Abend5522 | 2015-07-02 00:25 | クラシック音楽