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2015年 06月 30日

ブルックナー/交響曲第4番『ロマンティッシェ』のコンヴィチュニー盤 第6回「ETERNA盤」

 ETRNA盤を専門に取り扱う某社は、次のような説明を載せている。 

「コンヴィチュニーは4番を最初チェコpo.とSUPに入れていた。LPV 122-3。これはその後の別録音。825 504で擬似ステレオが出ているが、これがモノラル・オリジナル。珍しいウィーンpo.との録音。音は悪くない。ゲヴァントハウスo.とは、やはり弦の音色が異なり、少々華やぎを感じる。ハース版を使用。ベートーヴェンと少々異なる大胆なスタンス。しかし、抑えたコンヴィチュニー節は健在。どこまでも渋く、しかし、浮かび上がる真実味。素晴らしい音質!擬似ステの必要性はまったく無い。」

 「これはその後の別録音」という表現が、チェコPOとのものが複数あるかのような印象を与えてしまう。また、「珍しいウィーンPO.との録音」はVSOの誤りで、コンヴィチュニーVSOとの録音は珍しいとは言えない。更には、「ハース版を使用」しているのはチェコPO盤だ。文章自体に問題がある。


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 「これがそのオリジナル」というのが、ETERNA 820 504-5(VSO/Mono/1966)。画像が小さいので、オケの名前が判断出来ないのが難。
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「825 504で擬似ステレオが出ている」というのが、このETERNA 825 504(VSO/Stereo/1974)

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 上記二種盤の間に、eurodiscがは4番・5番・7番のセットであるeurodisc 862 362-6XK(GOL/Stereo/1092)を発売した。
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 上記セット盤の4番の盤ラベル。"ANTON BRUCKNER"の上に注目してもらいたい。"Aufnahmen VEB Deutsche Schalplatte Berlin/DDR"と明記されているではないか。訳すと、「人民公社『ドイツ・シャルプラッテ』(東独 ベルリン)で録音されたもの」となる。

 「うっかりミス」によるGOL盤非実在説は、GOL盤である5・7番のソースはTERNAからライセンス契約で借り受け、4番のみがeurodiscの自社ソースであったことを大前提にしている。しかし上記の盤レベルにある表記が正しいのであれば、この大前提は瓦解してしまう。4番のソースもまた、ETERNA録音盤のMonoソースを擬似ステレオ化したものではないのかという疑念がわくのである。ただ、Mono盤である820 504-5の画像が小さく、その左上にきされていると思われるオケの名が読み取れないのは難儀なことだ。妻からルーペを借りて見ても、至近から写真を撮ってみても駄目だった。ディスコグラフィー等の諸データによって、VSO盤としておくが。

 1 VSO?のMono盤820 504-5がETERNAの録音による原盤。それが擬似ステレオ化されたものがGOLのeurodisc 862 362-6XK所収盤とVSOのETERNA 825 504。

 2 GOLのeurodisc 862 362-6XK所収盤の日本発売盤が日本colunbia OS-2940-K。この再発盤を経て、初CD化されたものがDENON COCO-75401とVSOの75407。

 3 前回で述べたことから、1・2はともに第1楽章中間部に「トレモロ抜け」が有るグループ。ETERNA原盤であるVSO?のMono盤820 504-5にも有るかは疑問。

 Opera Nr.40/1161に始まる「トレモロ抜け」の無いグループと、それが有る上記グループ。そして、ここで再び頭をもたげて来るのが、「トレモロ抜け」が有るeurodisc 70 003 KKの存在だ。ETERNA 820 504-5に「トレモロ抜け」が有るならば、その先行盤であるeurodisc 70 003 KKに遡及出来ることになる。だが、そのeurodisc自身が"Aufnahmen VEB Deutsche Schalplatte Berlin/DDR"と盤ラベル に明記しているのだから、そうだとすれば矛盾を呈することになってしまう。

 Opera原盤とは別に、ETERNA原盤の存在を疑わせることを以て、今回を終えることとしたい。

  

 
              
            


 

 
 








by Abend5522 | 2015-06-30 03:10 | クラシック音楽
2015年 06月 28日

ブルックナー/交響曲第4番『ロマンティッシェ』のコンヴィチュニー盤 第5回「第1楽章 トレモロ抜け」

 まず、今まで取り上げた手持ちのLP・CDにつき、改めて発売年順に記して置きたい。

 ① Opera NR.40/1161(LP/VSO盤/Mono/1960) ※初出盤。録音自体もOperaによる。
 ② 日本Columbia OS-3398(LP/VSO盤/Stereo/1963.9) ※『フランツ・コンヴィチュニーの芸術』第1集。
 ③ eurodisc 70 003 KK(LP/VSO盤/Stereo/1964)
 ④ 日本Columbia OS-2940-K(LP/GOL盤/Stereo/1973.12) ※日本初発盤。
 ⑤ 日本Columbia OC-7055-K(LP/VSO盤/Stereo/1976.4) ※『名曲ギャラリー55』。
 ⑥ DENON COCO-75401(CD/GOL盤/Stereo/1993) ※『コンヴィチュニーの芸術』①。1960年録音。
 ⑦ DENON COCO-75407(CD/VSO盤/Stereo/1993) ※『コンヴィチュニーの芸術』⑥.1961年録音。
 ⑧ DENON COCQ-84623(CD/VSO盤/Stereo/2009.6.24) ※オリジナルマスター修復の世界初CD化。1961年録音。

 https://youtu.be/SEgXFL92Rc4
 これは、昨年FBにもupしたものである。④と⑤を使い、第1楽章中間部に一瞬の抜けがある弦のトレモロを確認したもので、④には有り、⑤には無かった。聴感では「抜け」というよりパウゼという感じなのだが、スコアには見た限りでそのような箇所はない。よって、ここでは瑕疵として扱うことにする。疑問は残るが。

 弦のトレモロ抜けの有無を、今回は上記①~⑧について聴取してみた。結果は、以下のとおりである。

 有:③・④・⑥・⑦
 無:①・②・⑤・⑧

 第3回で述べたように、⑧は初出盤である①のみに使われたマスター・テープを修復してリマスタリングしたものということなので、①にないトレモロ抜けが⑧に有るのはおかしいことになる。同時に、この瑕疵はそもそも①・②・⑤に無いのであるから、ここは⑧の修復対象ではなかったとも言えるわけだ。
 ②にも無いのは、その盤ラベルに明記されている"Europäischer Phonoklub Recording"からすれば、Stereo盤もあるという①を原盤としているからだろう。そして、②の何度目かの再発盤である⑤にも無いのが当然ということになる。

 トレモロ抜けが有る盤について見て行こう。
 ③はeurodiscからの初発盤でない可能性もあるが、第3回でも述べたように、Operaのマスター・テープが傷んでいたためにセキュリティー・コピー・テープを使ったということになっている。すると、トレモロ抜けの瑕疵が発生したことには、次の三点が考えられる。

 A セキュリティー・コピー・テープに既にあった。
 B Mono盤・Stereo盤のカッティングかプレスにおいて発生した。
 C Stereo盤が擬似Stereoであるならば、その作成過程において発生した。

 Mono盤を持っていないので比較出来ないのが残念だが、可能性としてはこの三点が考えられるだろう。

 GOL盤である④・⑥にトレモロ抜けの瑕疵が有るのは、⑥は④のCD化と見てよいからだが、④については第4回でも述べたように、その元である1972年秋発売のeurodisc盤が自社ソースなのか、それともETRNAソースなのかが決め難い。ブルックナーの交響曲ディスコグラフィーにあるコメントが正しいのであれば、VSO盤であるETERNA盤は録音もETERNAということになり、Operaの録音であることが覆るか、あるいは二種類の録音があったことが推測出来ることとなる。⑥と同じ『コンヴィチュニーの芸術』シリーズにVSO盤の⑦があり、それにもトレモロ抜けの瑕疵があることは、「うっかりミス」によるGOL盤非実在説支持者にとっては、⑥・⑦が同一のVSO盤であることの証拠になるのかも知れないが、そのためには第4回で付記した4・5・7番のセット盤の4番がeurodiscのソースであることと、ETERNA盤がドイツ・シャルプラッテンの録音ではないことが証明されねばならない。「うっかりミス」によるGOL盤非実在説は、私の知る限りETERNA盤の存在については全く触れていない。ETERNA盤が、eurodiscの1972年発売のセット盤より後に発売され、ライセンス契約によってeurodisc盤を再発したのなら話は別であるが。

 VSO盤である⑦については、大きな疑問がある。DENONレーベルの⑦には、発売元が日本Columbiaであるにも拘らず、なぜトレモロ抜けの瑕疵が有るのだろうか?既に見て来たように、日本Columbiaはこの瑕疵の無い②・⑤、すなわち①を継いだ盤を発売している。第3回でも述べたように、②と⑤の間にも1971.11発売のOS-2547があった。⑦は、なぜ自社が発売して来たそれらを受け継がなかったのか?
 ②にはOperaのロゴと、盤ラベルに"Europäischer Phonoklub Recording"とあり、eurodiscのロゴも表記もない。帯の裏には「コロムビアインターナショナルが包括する世界のレーベル」として、11のレーベル名がロゴとともに記されているが、その中にOperaのロゴと「ドイツ オイロペーシェル」とあって、eurodiscは記されていない。「オイロペーシェル」は、"Europäischer "のことだ。それが、⑤では盤ラベルにeurodiscのロゴが表記されているのだが、ジャケには日本Columbiaのロゴしかない。
 eurodiscは、1958年に設立されたAriola社のクラシック部門のレーベルで、この前身がOperaとされている。②が発売された1963年は、まだOperaレーベルの時代だったのだろうか?しかし、レーベルがOperaにせよeurodiscにせよ、日本Columbiaがトレモロ抜けの瑕疵の無い自社発売盤のソースを受け継がず、この瑕疵の有るVSO盤のCD⑦を発売したことに変わりはない。では、②の再発盤の最後が⑤であると仮定して、日本初のCD化盤である⑦との間、すなわち1976年から1993年までの間に何があったのかというと、そう、1989年~90年の「ベルリンの壁」崩壊から東西ドイツ統一に至る世界的一大事があったのである。
 日本Columbiaがトレモロ抜けの瑕疵の無いVSO盤である②・⑤を既に発売していながら、この瑕疵の有るVSO盤⑦を日本初のCD化盤として発売したことは、東西ドイツ統一におけるドイツのレコード業界の混乱を反映したものと推測して、今回を終えることとしたい。
 
 

 


by Abend5522 | 2015-06-28 23:02 | クラシック音楽
2015年 06月 27日

ブルックナー/交響曲第4番『ロマンティッシェ』のコンヴィチュニー盤 第4回「レーベルの怪」

 1972年秋にeurodiscが発売したGOL盤の画像がないとぼやいたが、ブルックナーの交響曲のディスコグラフィーで見つけた。驚くべきコメントとともに。
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Eterna vs. Eurodisc - Which Orchestra is this??


In the 1960's VEB Deutsche Schallplatten, the East German Record company released an LP of Franz Konwitschny conducting the Bruckner Symphony No. 4. It was released on their Eterna label (8 25 504). As was often the case, this recording was licensed to other companies for distribution outside of the Eastern Bloc. On the Eterna LP, the orchestra is the Vienna Symphony Orchestra, but on many of the western pressings (most notably Eurodisc on several of their re-packagings) the orchestra was listed as the Leipzig Gewandhaus Orchestra. So which orchestra is it? It's Vienna. Eurodisc made an assumption but Eterna was there when the recording was made.
                                                       http://www.abruckner.com/editorsnote/discographichorror/

  左の画像がeurodiscのGOL盤。右上にロゴが見える。カタログNOが不明なのが難だが、これの日本初発盤が、日本Columbia OS-2940-Kである。
 OS-2940-Kのジャケ写真は、ETERNA 8 25 504(Stereo。右の画像)のものと同一だ。だが、これも第1回で取り上げた日本Columbia OS-3398のジャケ裏にも同じものがあるので、OS-2940-Kはそこから持って来て加工したのだろう。

 「エテルナ対オイロディスク オーケストラはどちらか??」と題されたコメントが興味深い。誤りがあるかも知れないが、拙訳では以下のとおり。

 「1960年代、東独のレコード会社である『ドイツ・シャルプラッテン』は、フランツ・コンヴィチュニー指揮のブルックナー/交響曲第4番を、『エテルナ』レーベル(カタログNO.8 25 504)から発売した。多くの場合そうであるように、この録音もまた東側が外部へ流通させるために、他社とライセンス契約を結んだものであった。エテルナのLP盤では、オーケストラがウィーン交響楽団となっているが、西側でのプレスの多くでは(とりわけ、オイロディスクの再発盤に顕著だが)、オーケストラがライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団と表記された。では、いったいどちらのオーケストラなのかといえば、ウィーン交響楽団の方である。オイロディスクはゲヴァントハウス管と仮定して発売したのだろうが、エテルナでは録音制作の時点からウィーン響となっている。」

 「うっかりミス」によるGOL盤非実在説をご存知の方なら、「えっ?」と思われるはずだ。
 eurodiscがブルックナーの4・5・7番を発売するに当たって、GOLとの5・7番はマスター保有者のETERNAからライセンス契約で借り受け、自社(=eurodisc)がマスターを保有する4番と合わせて出すことになった。この後に「うっかりミス」と言われる事態が起こったらしいのだが、肝心なのはここまでの経緯である。上記ディスコグラフィーのコメントとは、逆ではないか。
 初発盤がOpera NR.40/1161(Mono)であることは、既に述べた。そして、Operaがeurodiscの前身であるならば、eurodiscが4番のマスターを保有していることになる。では、ETERNA盤が存在しているのはなぜなのだろうか?
 上記のコメントでは4番がETERNAによって録音・発売され、それがライセンス契約を結んでいたeurodiscで再発される際に、オケがVSOからGOLに「誤記」されたように理解出来る。つまり、4番のマスター保有者はeurodiscではなくETERNAということになり、GOL盤非実在説とは逆になってしまうわけである。
 コメントが誤っており、4番のマスターはOperaからeurodiscへと受け継がれて来たのだとすれば、ETERNA盤はOperaーeurodiscのマスターを使ったことになる。ETERNA盤の発売年が不明なので決め難いのだが、コメントではETERNA→eurodiscの流れになっている。困惑してしまう。
 オケの観点からも疑問が残る。ETERNAは東独の国営企業であった『ドイツ・シャルプラッテン』のレーベルだが、文化芸術面での国威発揚にせよ外貨獲得のためにせよ、長い歴史を有し、ヨーロッパでは広く知られていたはずのGOLではなく、どうしてVSOなのだろうか?戦後に永世中立国となったオーストリアのオケなので、コンヴィチュニーを「西側」へ遣るという意識は少なかったかも知れないが。また一方で、eurodiscはなぜGOLにしたのだろうか?私は、詳細な裏が取れていない「うっかりミス」によるGOL盤非実在説を信用していない。だから、eurodiscがGOLにしたのは、例えそれがVSOのものであろうとも、「誤記」ではなく意図的なものではないかと思っている。上記のコメントが正しいのであれば、ETERNAがVSOと明記しているものを借り受けたのをGOLと間違うとは考えられず、またeurodiscがマスター保有者であるならば、Operaからeurodiscへと受け継がれ、しかも数回に亙って再発して来たものを「うっかりミス」で間違えるとも考えにくいからである。

 詳細な裏が取れているかどうかも示されず、「うっかりミスでした。はい、決着」では済まないのである。

〔付記〕
 eurodiscが1972年秋に発売したという4・5・7番のセット(eurodisc 86 362-6XK)の画像を見つけた。最初に挙げた画像のものは、これが後にバラで再発されたものなのかも知れない。
http://recordsound.jp/classic/?_recordsound_classic=263ab387b557e688affb2ad6ad7fcf79139b0a12&mode=detail&gid=11576
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by Abend5522 | 2015-06-27 19:15 | クラシック音楽
2015年 06月 26日

ブルックナー/交響曲第4番『ロマンティッシェ』のコンヴィチュニー盤 第3回「情報の怪」

 発見されたオリジナル・マスターによる世界初CD化のDENON COCQ-84623のライナーノーツで、評論家H氏は次のように書いている。

 「国内ではこのウィーン響盤は1971年10月にOS-2547として発売されており、」
 
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 『レコード芸術』1972年1月号付録の目録に、「71/11」発売として日本Columbia OS-2547が載っている。H氏が書いているのはこれのことで、同時に彼は、この年月に発売されたこの盤を、国内初発盤と思っているのではないだろうか?それが誤りであることは、簡単に証明出来る。第1回で取り上げた『フランツ・コンヴィチュニーの芸術 第1集』の日本Columbia OS-3398には、「63・9」と発売年月が明記されているからである。
 同じOS記号なのに、なぜ3398が2547より先に発売されたのかが気になるが、2547が国内初発で、71/11発売盤がその再発だとしても番号は変わると思う。しかし、何れにせよ、H氏が1963年9月に発売された国内盤OS-3398の存在を知らなかったのではないかということは推測出来る。知っていたら、「国内では」としてこちらを挙げるはずではないか。

 DENON COCQ-84623が『オイロディスク・ヴィンテージ・コレクション』第5回の一枚として発売された時、その宣伝文句は次のようになっている。

 「コンヴィチュニーの「ロマンティック」にはこれまで3種類の録音、チェコ・フィル(1952 Supraphon)、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管(1961 Eurodisc)、ウィーン響(1960 Eurodisc)が知られてきました。しかし今回の調査でゲヴァントハウスとの録音は存在せず、実はウィーン響盤の取り違えであることが明らかになりました。さらに初出以来使われずにきたそのウィーン響録音の真のマスターテープが発見されました。ウィーン響盤はオイロディスクの前身であるoperaレーベルの時代に録音、それがオイロディスクから発売される際、マスターテープが痛んでいたためにセキュリティーコピー・テープを使用、そのテープをしまった箱に演奏者が記載されませんでした。これが間違いの元。・・・・・・今回の調査ではこのマスターテープを発見、通常の何倍もの手間隙をかけて修復され、驚異の音質で蘇りました
http://columbia.jp/classics/edvintage/

 「ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管(1961 Eurodisc)、ウィーン響(1960 Eurodisc)
 第2回で書いたように、COCQ-84623には「録音:1961年」と明記されている。そして、1993年発売の『コンヴィチュニーの芸術シリーズ』では、GOL盤が1960年、VSO盤が1961年となっている。同じ日本ColumbiaのDENONレーベルから発売されているのに、2009年発売のCOCQ-84623の宣伝文句では逆になっている。誤植か、「うっかりミス」か.....。
 なお、第1回で取り上げた初発盤のOpera NR.40/1161のジャケには、"Copyright 1960"と明記されている。

 「さらに初出以来使われずにきたそのウィーン響録音の真のマスターテープが発見されました。ウィーン響盤はオイロディスクの前身であるoperaレーベルの時代に録音、それがオイロディスクから発売される際、マスターテープが痛んでいたためにセキュリティーコピー・テープを使用、
 第1回で取り上げたように、Opera NR.40/1161が初発盤である(st1943というカタログNOの"Stereo"盤もあるらしい)。従って、このOpera盤には「初出以来使われずにきたそのウィーン響録音の真のマスターテープ」が使われているはず。「初出以来使われずに来た」という表現は、初出=NR.40/1161にのみ使われたと理解するのが普通だ。そして、これも第1回で取り上げたeurodisc 70 003 KKは、「それがオイロディスクから発売される際、マスターテープが痛んでいたためにセキュリティーコピー・テープを使用」したはずである。

 「今回の調査ではこのマスターテープを発見、通常の何倍もの手間隙をかけて修復され、
 私は知らないが、「今回の調査」の詳細はどうやったら見られるのだろうか?それは措くとして、COCQ-84623はNR.40/1161にのみ使われたマスター・テープを「発見」し、それを「修復」して、世界初CD化したものということになる。ならば、この両盤、そして「セキュリティーコピー・テープ」を使ったものの初出盤である70 003 KKを、更に聴き込んで行く必要がある。マスター・テープとセキュリティー・コピー・テープは同じものと受け取っていいのかはわからないが、次の二系統があることは確かだろう。

 1 マスター・テープ系:Opera NR.40/1161と、"Stereo"ヴァージョンのst1943 → (修復) → DENON COCQ-84623。
 2 セキュリティー・コピー・テープ系:eurodisc 70 003 KKと、Monoの70 002 KK → これ以後、DENON COCQ-84623 以前の全てのLP・CD。

 Opera st1943とeurodisc 70 002 KKは入手したいのだが、オークションなどでも見たことがない。一方、LPの国内再発盤や、CDでは近年になって発売された組物にある盤などには食指が動かない。

 自分の耳と感性で聴いて確かめることが、基本である。


 








by Abend5522 | 2015-06-26 23:54 | クラシック音楽
2015年 06月 25日

ブルックナー/交響曲第4番『ロマンティッシェ』のコンヴィチュニー盤 第2回「CD編」

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DENON COCO-75401(1993) GOL(Stereo)
 
 『コンヴィチュニーの芸術』シリーズの一枚。LPでは忘れられた感 のあったGOL盤が「復活」。
 日本Columbia OS-2940-KのLPには記載がなかった録音年が、本盤では「1960年」となっている。Opera NR.40/1161・eurodisc 70 002 KKの両Mono盤の発売年と同じである。1960年当時、録音年と発売年が同年ということは考えにくい。ディスコグラフィーにあるのが発売年ではなく、録音年ならばわかるのだが。

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DENON COCO-75407(1993) VSO(Stereo)

 上記GOL盤と同シリーズの一枚。本盤は、録音が「1961年」となっている。OPera盤・eurodisc盤(Mono)LPのデータと対応していない。また、所有するLPのVSO盤にはどれも録音年の記載がない。
 ディスコグラフィーにあるOpera盤・eurodisc盤(Mono)はVSOとのものだから(100%断定出来ないが)、その発売年である1960年を録音年とするのであれば、GOL盤を1960年録音とし、VSOとの本盤を1961年録音としたのはどういうことか?

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DENON COCQ-84623(2009) VSO(Stereo)

 「ドイツのテープ庫に眠っていたオリジナル・マスターを発見」しての「世界初CD化」という、鳴物入りで発売されたCD。ジャケは、eurodiscのMono・StereoのLPに共通のデザインに。一方で、録音年は本盤でも「1961年」となっている。







by Abend5522 | 2015-06-25 20:45 | クラシック音楽
2015年 06月 25日

ブルックナー/交響曲第4番『ロマンティッシェ』のコンヴィチュニー盤 第1回「LP編」

参照:コンヴィチュニーのディスコグラフィーにあるブル4のページ。
 http://www.discogs.com/Anton-Bruckner-Wiener-Symphoniker-Dirigent-Franz-Konwitschny-Sinfonie-Nr-4-Es-dur-Romantische/master/667883

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Opera NR.40/1161(1960) VSO(Mono)
 "Opera"は、シュトゥットガルトにあった"EUROPÄISCHER PHONOKLUB"のレーベル。ドイツ語による楽曲解説のEP付き。会員制頒布会であろう。
 1960年発売ということは、録音が1950年代末であることをうかがわせる。

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eurodisc 70 003 KK(1964) VSO(Stereo)
右上にあるロゴの下には、Mono盤の番号70 002 KKが併記されている。連番であることから、Mono盤も同じジャケで同時発売されたと思われる。
 ディスコグラフィーにある画像には、"Stereo"であることを示すシールが、ロゴの下と左上に貼られている。Mono盤ジャケに貼られたのだろうが、同じ盤が1960年発売として載っている。これがMono盤と思われる。さすればOpera盤と同年の発売となり、eurodiscの前身がOperaであると言われていることに疑念がわく。

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日本Columbia OS-3398(1963) VSO(Stereo)
 『コンヴィチュニーの芸術』シリーズ第1集。右下に"Opera"のロゴがあり、盤ラベルには"Europäischer Phonoklub Recording"の記載がある。"Recording"ということは、録音をしたのもOperaということになる。興味深い一言。

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日本Columbia OS-2940-K(1973) GOL(Stereo)
 GOL名義の本邦初発盤。1972年秋にeurodiscが発売したものの邦盤ということだが、そのeurodisc盤はジャケ画像すら検索にヒットしない。ヒットするのは、コンヴィチュニーの同じ画像をジャケにしているETERNA盤だけで、これはVSO名義。
 「決着」がついたらしいGOL盤非実在説では、5番・7番と同時に4番を発売したeurodiscが、4番のソースだけETERNAのものを使い、それを5番・7番と同じGOLとのものだと「うっかりミス」をしてしまったというのが、主な根拠となっている。1972年は、上記eurodeisc盤の発売から8年。その間に、eurodiscではマスターあるいはサブマスターに異変が起こったのか?また、ソースを使ったというETERNA盤は、いったいどこから作られたのか?そして、本盤の元となった1972年発売のeurodisc盤が、ジャケ画像すら見当たらないのはどうしてか?

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日本Columbia OC-7055-K(1976) VSO(Stereo)
 上記GOL盤は、その後も廉価盤で再発されている。こちらは、『名曲ギャラリー55』シリーズにあるVSOとの廉価盤。"eurodisc"のロゴは、盤面ラベルにのみあり。











by Abend5522 | 2015-06-25 03:14 | クラシック音楽