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Abendの憂我な部屋

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2013年 02月 27日

ひとつの記事から

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 京都新聞に、ジャズ喫茶「YAMATOYA」が3月1日から約1年間、建て替えのため休業するという記事があった。内装はそのままで、ライヴの数を増やすという。ジャズに疎い私は行ったことがないのだが、京都の老舗ジャズ喫茶のこととて驚いた人も多いのではなかろうか。

 TVドラマ『砂の器』のロケに使われたことが、以前sawyer様のブログで話題になったが、記事にもあるとおり、五木寛之の小説『燃える秋』にも登場する。学生時代、『内灘夫人』とともに読んだのがこの小説だった。『内灘夫人』を読んだ時には、米軍の弾薬庫がまだ残っていた金沢の内灘へ本を携えて行ったが、『燃える秋』は京都とイランが舞台になっている。

 『燃える秋』は東宝が映画化し、1979年に公開された。監督が小林正樹、音楽が武満徹である。ラストのクレジット・シーンには、ハイ・ファイ・セットが1978年にリリースした『燃える秋 GLOWING AUTUMN』が使われてヒットした。これも武満徹の作曲で、作詞は原作者の五木寛之自身によるものだった。

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 「YAMATOYA」は、映画にも登場する。2006年に日本映画専門チャンネルで録画したものだが、真野響子演ずるヒロインの桐生亜希が店に入って来たところを、後に深い関係となる北大路欣也演ずる岸田守が声を掛け、話すシーンで使われている。オーディオ装置などは特に映されていないが、30数年前の「YAMATOYA」を観ることができる。

 

by Abend5522 | 2013-02-27 21:30 | 京都
2013年 02月 27日

今なればの『未完成』

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 sawyer様がアップなさった『未完成』のコンヴィチュニー盤を聴き、これは持っていたいものだと思っていたところ、先日オークションで良質の盤を入手することができた。

 『未完成』は、造語をするなら「病曲」だ。突然荒れ狂い、急に静かになる。マーラーに通じるものがあるが、シューベルトの場合はこれに「怖さ」が加わる。その正体は、一貫したズン、ズン、ズンの歩みである。『冬の旅』の「おやすみ」と同じ怖さだ。そして、淡々とピアノが弾かれる『冬の旅』の演奏が怖いように、『未完成』もこのコンヴィチュニーのザッハリッヒな演奏が怖い。

 届いたばかりのこの盤を聴いた後、すぐにムーティ/VPOの全集CDでも聴いてみた。こちらは全然怖くない。オケがよく歌い、狂乱も静謐もffとpp以上のものではない。ズン、ズン、ズンもとても優雅だ。こういう演奏が一般的で、それゆえに広く聴かれるようになったのだろう。そして、やはりそれゆえにコンヴィチュニー盤は殆ど知られていないのかも知れない。蒼古雄勁なロマンの伝統保持者といったコンヴィチュニーのイメージからは、大きく外れる演奏だ。無論、イメージの方が外れているのである。

 「本当は怖い『未完成』」を知らしめてくれる演奏は少ないだろう。コンヴィチュニー盤は、その数少ないひとつだと自信を以て断言できる。CD化されないのは、商売にならないからか、マスター・テープが失われたからなのかわからないが、昨年の没後50年にも冷淡だったレコード業界に多くを求めても仕方があるまい。

by Abend5522 | 2013-02-27 20:03 | クラシック音楽
2013年 02月 26日

サヴァリッシュのこと

 22日、サヴァリッシュが89歳で亡くなった。クラシックを聴き始めた頃、テレビの『NHKコンサートホール』で彼の指揮による演奏がよく放送されていた。中でも忘れられないのはブラ1の第2楽章で、当時のコンマスだった田中千香士の美しいソロとオケの絶妙な掛け合いが何と鮮烈だったことか。

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 現在持っているサヴァリッシュの録音は、チェコPOとのモーツァルトの交響曲38番~41番のCDだけだ。哀悼の意を込めて、好きな38番を聴いた。

 ここからは、昔語りになる。
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 サヴァリッシュのサイン。1976年10月29日に、京都会館でスイス・ロマンドOのコンサートを聴いた時に貰ったものである。当夜の演目は、『田園』と『幻想交響曲』というユニークな取り合わせだった。スイスのオケであることへの配慮がうかがえる。アンコールがラヴェルの『ラ・ヴァルス』だった。
 私のコンサート・ノートを見ると、アンセルメがサヴァリッシュをスイス・ロマンドOの後任音楽監督として白羽の矢を立て、アンセルメの死後の1970年にそれが実現したと書いてある。当時の私は、このコンサートにかなり感動したようで、両曲とも標題性に囚われないサヴァリッシュの指揮ぶりと、スイス・ロマンドの柔らかい響きを賞賛している。また、『幻想交響曲』は違う版による演奏ではないかとも書いていて、終楽章での鐘が舞台の左裏から鳴らされた工夫にも言及していた。もう37年近く前の、私の感想である。

 翌1977年4月25日には、F=ディースカウのリサイタルで、サヴァリッシュがピアノを弾いた『冬の旅』を聴いた。リサイタルには大き過ぎる大阪フェスティヴァルホールだったので、舞台には屏風が立てられていたのが印象的だった。F=ディースカウには声の衰えが随所に感じられたが、サヴァリッシュのピアノは正確で淡々としたもので、ピアニストとしての彼を聴けたのは貴重な体験であった。最後の「辻音楽師」が終わると、充分な余韻を残して拍手が起こったのには、フライング拍手にうっとうしい思いをするコンサートが多かっただけに、聴衆の質の良さにも感動した。

 サヴァリッシュはスター指揮者や一代を画した巨匠でもなかったが、着実に地歩を固めた誠実な指揮ぶりは長く心に残るだろう。

by Abend5522 | 2013-02-26 02:16 | クラシック音楽
2013年 02月 26日

聖地巡礼

 アニメの舞台のモデルになった地に行くことを「聖地巡礼」というらしい。京都アニメーションが制作した『けいおん』が大ヒットした京都では、十字屋三条本店や修学院界隈などがその「聖地」となり、今もアニメ・ファンの「巡礼」が絶えないようだ。

 現在放映中の京都アニメーション制作の『たまこまーけっと』が、また新たな「聖地」を加えた。出町がそれだ。正確には出町桝形商店街だが、地元の者は単に出町と呼んでいる。下鴨に住んでいた頃はここが買い物の場所で、今では行列が出来る豆餅の「ふたば」も(主人公は餅屋の娘で、店のモデルがここらしい)、昔は普通の商店街のお餅屋さんだった。

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 第4話を見ていたら、喫茶店のシーンがあった(出町に実際にある喫茶&BARがモデルらしい)。そのシーンでレコードがかかっており、カートリッジに"M44G"とあった。そう、あの有名なSHUREのM44Gである。アニメではメーカーの名を出せないので"SHwa"になっている。
 
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 シェルには"Neconics"とある。Technicsがモデルだと思って画像を探してみると図星だった。SFPCC31001K1というシェルで、DJ用プレーヤーSL-1200MK5の付属カートリッジらしい。「オーディオの足跡」で調べると、2002年に発売されたプレーヤーということだ。

 『たまこまーけっと』にはお風呂屋さんが出て来るが、モデルになっているのは錦の商店街近くにあるお風呂屋さんらしい。また、主人公が通う学校は伏見にある聖母学院がモデルで、その近辺である京阪藤森界隈も登場するらしい。出町から伏見まで通学するのは大変そうだが、出町柳から京阪で藤森まで20分弱で、そこから聖母学院までは徒歩3分ぐらいだから、実際に出町界隈から通学している子もいるのではないだろうか。平安神宮の辺りから走り出した主人公が、次のカットでは清滝に着いているというサスペンス劇場にあるシーンと比べると、はるかに現実的である。

by Abend5522 | 2013-02-26 00:04 | 京都
2013年 02月 24日

祖父の命日

 2月は、5日が妻の誕生日、9日が父の命日、そして24日が父方の祖父の命日にして、今年はその33回忌である。国鉄の車掌であった祖父は、祖母を早くに亡くしたために福知山で一人暮らしをしていたが、我が家が下鴨に引越し、私が小学校へ入るとともに同居することとなった。以降、私が一人暮らしをするまでの15年間をともに過ごし、85歳で亡くなった。

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 祖父の遺品。鉄道百年の記念メダルは間違いなくそうだろうが、スイスWATEX社製のポケット・ウォッチは違うだろう。裏に菊花と鳳凰が刻印されているこの時計は、昭和天皇の御結婚60年記念として1984年に発売されたものだ。祖父の死後のものなので、遺品ということはありえないのだが、記念として大切にしておきたいと思う。

 祖父は、自分が逝ってからわずか6年後の同じ2月に父がやって来て、さぞや驚いたことだろう。その父も、6年後には33回忌を迎えることとなる。

by Abend5522 | 2013-02-24 19:40 | 日々の事
2013年 02月 24日

メサイア三相

 『メサイア』第一部の有名ナンバーは「かくて嬰児は生まれたまえり」である。「ハレルヤ」や「アーメン」よりも、こちらの方をよく聴く。そこで、これを三種の版でアップしてみた。

 まずはオーソドックスな英語版。気に入っているレッパード/イギリス室内O、Choの演奏で。


 次はグーセンス版。ビーチャム/ロイヤルPO、Choの演奏で。スキャンダルで事実上音楽活動から追放されたユージン・グーセンスが、友人であったビーチャムの依頼で『メサイア』を編曲し、それによって名を遺したのも皮肉なことである。


 最後はドイツ語版。コッホ/ベルリン放送SO、Choで。言語が異なるだけで、英語版とはずいぶんと違った印象を受ける。レッパードとコッホはヘンデルの研究家でもあったが、アプローチの違いが演奏にも反映していて面白いものがある。


 ヤマハC2aのAUX入力は正常なので、Rec Outから取り込んでみた。 

by Abend5522 | 2013-02-24 02:41 | クラシック音楽
2013年 02月 23日

『幻想交響曲』のザッハリッヒな演奏

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『幻想交響曲』のコンサートホール盤。ル・コント/パリ・オペラ座Oによるモノラル録音。
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 縦長のライナー・ノーツが付いており、渡辺学而が楽曲と演奏者について書いている。モノラル盤が1,150円、ステレオ盤が1,350円という半端な額なのが面白い。LP一枚2,000円~2,500円時代だったから、確かに会員特価ではある。

 このレコードは、レーベルがコンサートホール・ソサエティではなくMMS(MUSICAL MASTERPIECE SOCIETY)となっている。MMSというのは、コンサートホール・ソサエティがオランダに設けた企業らしい。

 ル・コントは、ライナー・ノーツによると主に放送局で活躍した指揮者らしいが、この演奏を聴くとザッハリッヒな解釈で、実に快活な指揮ぶりだ。パリ・オペラ座Oも上手く、知られざる名演奏といえる。終楽章だけのアップで申し訳ないが、ご一聴願えれば幸いである。


by Abend5522 | 2013-02-23 20:09 | クラシック音楽
2013年 02月 23日

合唱の場合

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 チャイコフスキー/序曲『1812年』。デイヴィス/ボストンSO、タングルウッド祝祭Cho。1980年録音。

 ロシア正教の聖歌を、チャイコフスキーがなぜ管弦楽で演奏するようにしたかはよく知らないが、これを合唱にした録音は数種類ある。近年では、パッパーノ盤がそうである。

 デイヴィス盤は混声四部合唱によるもので、戦いを鼓舞し、勝利を歓喜するというよりも、神への祈りと感謝に充ちた格調の高さを聴かせる。ラストには大砲、鐘、花火の効果音も入るが、合唱を際立たせる薬味となっていて、派手に目立つことはない。この辺りが、実直な指揮ぶりのデイヴィスらしいところだ。それは、ボストンSOの優秀なアンサンブルの統率にも聴取できる。SACD化もされており、聴いておいて損はない演奏といえる。

 ヤマハのC2aから出力できないのが残念だが、ラックスキットの柔らかい音は捨て難い魅力を持っている。


by Abend5522 | 2013-02-23 00:39 | クラシック音楽
2013年 02月 18日

一年御礼

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 ブログを立ち上げてから、今日で一年が経ちました。
 ご訪問いただいた皆様に、心より感謝申し上げます。
 今後も、宜しくご意見、ご教示を賜りたく お願い申し上げます。

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 ちょっとした縁があって、ヤマハのC2aを所有することになった。それはいいのだが、メンテナンスが必要なのだ。結構お金がかかりそうなので、当分はこの名機を充分に味わえそうもない。

 MCヘッドアンプを含むフォノイコが、100Ω以外はRチャンネルしか鳴らないのである。これは重症だ。100Ωだけ大丈夫というのも不気味だが、MCカートリッジはこれで何とかいける。STAXをPRE OUTに繋ぎ、試しにとて『ミサ・ソレムニス』のカラヤン盤をかけたところ、音の素晴らしさに全曲を聴いてしまった。

 CD-34をAUXに繋いでCDも試してみた。良好で、ラックスキットとは異なる味わいがあった。

 C2aを長く使われているsawyer様にアドヴァイスをいただければ幸いである。

by Abend5522 | 2013-02-18 22:40 | 日々の事
2013年 02月 16日

AVリアライザー

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 HDMIが主流の今となっては、懐かしいS端子である。確かに、コンポジット(RCA)端子に比べると画質は鮮明であった。

 画像にあるのは、大阪のインフラノイズという企業が作ったS映像用のノイズフィルターで、デッキとテレビの間にかませるものだ。20素子のフェライトコアで、ノイズを減少させ、色調を繊細にする機能に加えて、音質改善という副次機能も持っていた。

 S端子は、輝度信号と色信号をセパレートするためにこう呼ばれるのだが、コンポーネント端子やD端子の出現によってその使命を終えた。ここまでがアナログ端子であり、HDMIになって初めてデジタル端子となった。

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 Sケーブルは数本持っているが、このフルテックのものは1万円少しした。半端なケーブル信仰に囚われていた時の記念碑として、今も保管してある。

by Abend5522 | 2013-02-16 01:09 | オーディオ・映像・機材