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Abendの憂我な部屋

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カテゴリ:クラシック以外の音楽( 27 )


2013年 02月 09日

旅の歌

 さとう宗幸の歌で2曲。

 言わずと知れた名曲『遠くへ行きたい』。


 ユースホステルでの歌にもなっているのだろうか。『人はみな旅人なのさ』


 「自分探しの旅」というのが一時流行したが、「本当の自分」とは起きて、食って、仕事ををしたり遊んだりして寝る現実の自分のことである。そういう本当の自分が嫌いだからといってそれを仮の姿だと強迫的に思い込み、そのアンチテーゼとしてデッチ上げた理想的な自分が真の自己だと、やはり強迫的に思い込む現実と観念の顚倒に利用される旅ではなく、一期一会の無常なる世を体得する旅に出てみたいものである。無論、それには相当の覚悟が必要だ。さすらい、漂泊、あるいは蒸発といっていいだろうが、私の器量で出来るのは、プチ家出ぐらいが精々であり、これも本当の私の姿なのである。

 旅の歌を聴いて、目を閉じよう。 

by Abend5522 | 2013-02-09 02:01 | クラシック以外の音楽
2013年 01月 11日

実験を兼ねて


 今度のアンプとカートリッジでは、ポピュラー音楽をまだ聴いていませんでした。そこで、17cmLPとEPで実験してみました。

 まずは、CD化の情報を未だ得られずにいる、アル・カイオラのギターによる映画『いそしぎ』のテーマ曲です。100Ω、入力レヴェル55で録音しました。


 次は、京都ソングのひとつであるタンポポの『嵯峨野さやさや』です。100Ωのままだと、入力レヴェルをかなり低くしても音が歪むので10Ωに切り替え、入力レヴェルは90にしました。


 基本的なことを知らなかっただけなのですが、45回転は33回転よりも周波数が高く、音が大きくなります。クラシックでも、高音質を謳った45回転のレコードが発売されたことがありましtが、広まりはしなかったと記憶しています。

 EPには10Ωが適正だとわかりました。

by Abend5522 | 2013-01-11 01:01 | クラシック以外の音楽
2013年 01月 08日

夢のままで


 中学時代、東京音楽アカデミーの通信教育でギターを習っていました。送られて来るテキストと17cm盤レコードで独習をするわけですが、それとは別に、内外の有名ギタリストによる演奏を集めたLPが3枚、特典として付いて来ました。その中で一番よく聴いたのが、そのセカンド・アルバムに収録された『秋の夜のファルッカ』です。伊藤日出夫のフラメンコ・ギターが奏でるこの曲を、こんな風に弾けたらと思いながら繰り返し聴いたものです。

 通信教育にはフラメンコ・ギターのステップもあり、木製のカポタストを買って意気込みだけは盛んでしたが、通常のクラシック・ギターの奏法も碌に出来ない私にフラメンコなど弾けるはずもなく、ラスゲアードの真似事をしては悦に入っているような有様でした。夢は、夢のままで指の動きも鈍った今も心にあります。

 『秋の夜のファルッカ』は、ファリャの『三角帽子』に使われているらしいのです。『三角帽子』といえば、「粉屋の踊り」で「運命の動機」が丸ごと使われているのは有名ですが、アンセルメ/スイス・ロマンドO盤で聴き直してみても、『秋の夜のファルッカ』がどの箇所で使われているのかわかりませんでした。


by Abend5522 | 2013-01-08 23:24 | クラシック以外の音楽
2013年 01月 07日

琵琶湖への想い


 愛田健二の『琵琶湖の少女』です。

 京都府は海に面していますが、海のない京都の市民にとっては琵琶湖こそが淡海です。昨夏に久々に訪れようと自転車を走らせましたが、途中であきらめてしまいました。春になったら、また行ってみようと思います。

 琵琶湖を歌った曲では、旧制三高ボート部の『琵琶湖周航の歌』がつとに有名ですが、その原詞に「小松の里の少女子は」とあるように、この日本最大の湖には恋へと誘う雰囲気があるようです。ゆえに、『琵琶湖の少女』は「賀茂の少女」や「嵐山の少女」では何にもならないと思うのです。


by Abend5522 | 2013-01-07 20:31 | クラシック以外の音楽
2013年 01月 07日

KYOTO DOLL


 渚ゆう子が歌ってヒットした『京都の恋』ですが、ベンチャーズのオリジナル・タイトルは"KYOTO DOLL"です。訳すと「京人形」なのか、「京都の可愛い娘」なのか、はたまた「京都の美しくも愚かな女」なのかはわかりませんが、固定化された感のある「京風」の音がエレキで颯爽と奏でられています。「万博記念盤」とジャケにあるのも懐かしいところです。買ってから43年も経つ盤ですが、よく聴いたにもかかわらず健在です。


 所謂「京都ソング」がどれだけあるのかは知りませんが、高田渡の『コーヒー・ブルース』のように「三条堺町のイノダっていうコーヒー屋」と店名がズバリと登場する歌は、CMソングでもない限り極めて珍しいのではないでしょうか。「三条堺町」と歌われているので、これは三条堺町東入ルにあるイノダの三条店のことだと思います。ややこしいのですが、イノダの本店は堺町三条下ルにあります。三条通に面しているので三条堺町、堺町通に面しているので堺町三条となるわけです。
 中学の時、英語の先生が「in order toは『イノダのコーヒー』と憶えておきなさい」といっていたことが想い出されます。


追記:ベンチャーズの演奏がEMIなのでブロックされてしまい、やむなく削除しました。残念です。

 

by Abend5522 | 2013-01-07 00:30 | クラシック以外の音楽
2012年 12月 11日

樹氷


 1970年頃、ナショナルのクーラー「樹氷」のCMがあった。雪山の樹氷の映像だったと思うが、それよりも使われた音楽が脳裏に残っていた。3年前に亡くなったシャンソン歌手の大木康子が、20代の時に録音したものだ。

 40年以上も前のCMに使われた歌なので、YouTubeにも他のサイトにもアップされていない。歌詞はうろ憶えだが、メロディーは口ずさめるにもかかわらず聴くことができない。そんな不満続きの日々の中、EPが数百円でオークションに出ていて、対抗者もなく落札できた。

 シャンソンに関しては不案内なので、大木康子の歌はこれしか知らないのだが、陰影のあるいい声だ。何度でも聴いてしまう。

 脳裏に残る曲は、まだ幾つもある。曲名も知らず、メロディーだけは何時でも口から出て来るものもある。これらとの再会を祈りたい。

by Abend5522 | 2012-12-11 23:57 | クラシック以外の音楽
2012年 12月 08日

メロドラマの主題歌


 ここにいうメロドラマとは、平日の13時~14時の時間帯に、15分あるいは30分枠で放送されていたものを指す。古くは「よろめきドラマ」と言われ、バブル期には夜の1時間枠となって「トレンディ・ドラマ」と称された。なお、「よろめき」という言葉は、三島由紀夫の『美徳のよろめき』に因するということだが、定かではない。

 
 『蒸発』の主題歌。1968.08.05~09.27の平日13:30-45にTBSで放送。大映テレビ映画。歌、演奏は、ハワイアン・バンドである久保内成幸とロマネスクセブンに大映レコーディング・オーケストラ。
 誤りがあるかも知れないが、今も憶えているのは、東京駅構内の雑踏シーンに被せた「あなたの夫、あるいはあなたの恋人が、ある日突然いなくなったら、あなたはどうしますか?」というopナレーションである。当時、突然失踪する「蒸発」が流行語となっていた。このドラマも、佐藤慶演ずる夫が蒸発し、坪内ミキ子演ずる妻が苦難に遭遇しながら彼を探す旅に出るというストーリーであった。
 GS全盛時代らしい曲だが、当然ながら歌詞は暗い。


 『氷点』の主題歌「北国の陽子」。1971.01.04~03.12に、TBSの花王愛の劇場で放送。歌、演奏はザ・ブルーベル・シンガーズに、ジャケ記載はないが、おそらくポリドール・レコーディング・オーケストラ。
 何度も映画化、TVドラマ化された三浦綾子の『氷点』が原作。近年になってからCSでの放送で観た。主演は西山恵子、小山明子、安井昌二が共演。
 ザ・ブルーベル・シンガーズは、『昭和ブルース』などのように、GSというよりはムード歌謡グループに近い。歌は上手い。カウンター・テナーというか、ファルセット・ボイスには気持ち悪さがあるが。


 『偽れる妻』の主題歌。1971.11.08~12.31の平日13:00-30に、CXのライオン奥様劇場で放送。歌はムード歌謡グループである松平直樹とブルーロマン。伴奏は東芝レコーディング・オーケストラ。
 中尾彬、藤田弓子が主演のドラマだが、観たことはない。
 曲は、メロドラマらしからぬ明るいマーチ調で始まり、スロー・テンポの部分と交代しつつ進む。GSブームが終わった後の作品なので、作りはムード歌謡そのものである。


 『ガラスの階段』の主題歌。1972.03.06~04.24の毎週月曜日13:00-30に、CXのライオン奥様劇場でで放送。歌は秋美子。伴奏はポリドール・オーケストラ。
 松木路子演ずる薄幸の娘が、セーラー服姿で髪を風に吹かれながらガラスの階段を昇って行くopシーンが印象的であった。
 曲は完全な演歌調で、冒頭に秋美子自身のセリフが入っているのが特徴的である。


 『飢える魂』の主題歌。1972.11.06~12.29の平日13:00-30に、CXのライオン奥様劇場で放送。歌は川路真実。伴奏は東芝レコーディング・オーケストラ。
 丹羽文雄の小説が原作で、これ以前にも映画やTVドラマになっている。磯村みどり演ずる貞淑な妻と安部徹演ずる歳の離れた横暴な夫、そして彼女の心を奪う竜崎勝演ずる男という、典型的な「よろめきドラマ」であった。
 曲は冒頭にホルンが入るスロー・テンポなものだが、歌い出しのメロディーがザ・ピーナッツの『ウナ・セラ・ディ東京』に似ている。また、1960年代後期からよく使われるようになった二重録音が聴ける。川路真実は、低域が出ないのがネックである。


 『我が子よⅡ』の主題歌「青空天使」。1982.07.05~08.27の平日13:00-30に、TBSの花王愛の劇場で放送。歌は八木美代子。伴奏、バックコーラスはジャケに記載なし。
 小林千登勢と高部知子が、逆境にもめげずに頑張る母と娘を演じている。1980年代に入ると、メロドラマは暗さとエロティシズムを失い、一種の根性物になって行く。また、この作品のようにシリーズ化されることも多くなった。
 曲はムード歌謡とニューミュージックの間に位置するような作りになっている。八木美代子は、この時代のアイドルにしては歌が上手いが、その後どうなったのかは不明である。
 

by Abend5522 | 2012-12-08 22:55 | クラシック以外の音楽
2012年 12月 06日

昭和の三曲



 
 永井秀和の『天使のエレーヌ』。メキシコ・オリンピックが開催され、国内ではGSブームであった1968年のリリースで、永井は17歳だった。昔の時代劇が好きな人ならば、悪役俳優として有名だった永井秀明を知っていると思うが、その息子が永井秀和である。
 GSでいえば、タイガースの『僕のマリー』やオックスの『ガールフレンド』のような、メルヘンティックな恋の歌の系列曲だ。当時は、歌謡曲もGSの影響を受けたものが多く、エレキにストリングスが入っているところなどにそれがうかがえる。「エレーヌ」だけを歌うバックのスクール・メイツと呼応する構成になっている。高度経済成長後期の、夢と憧れが投影されているともいえるだろう。


 
 森田公一とトップギャランの『惜春の唄』。ニューミュージック時代であった1978年のリリース。
 『昭和ブルース』などの作詞家である山上路夫のいささか説教臭い歌詞に、陰影の濃い音楽を作る森田が作曲した「唄」だ。「娘らよ、娘らよ、恋をしろ」と歌詞にあるように、当時でも古めかしい雰囲気を持った曲だと思ったが、ギター独奏用の楽譜でよく弾いたものだ。ストリングスが活躍する編曲も森田によるもので、坂田晃一からスマートさを減じたような曲調である。


 
 『天使のエレーヌ』がリリースされた1968年に生まれた山本理沙の『恋する素敵』。バブル期であった1986年のリリース。彼女の濃い眉毛は当時の流行だった。
 この時期は曲名に特徴のあるものが多い。この曲でも、「恋する」と「素敵」という連結不可能な語が繋がれている。しかし、一方では歌詞に「女ともだち」という古い言葉も使われている。『惜春の唄』と同年にリリースされた高田みづえの曲に『女ともだち』があるが、それから8年後のこの曲においてもまだ現役だったのだ。逆に、上で挙げたオックスの『ガールフレンド』(1968年)の歌詞には「女ともだちと呼ばないで」とあるから面白い。

現代ではもう、天使のような彼女の名はエレーヌではなく、「ガールフレンド」も「女ともだち」も、そして前者の略称であるGFも殆ど使われなくなった。


 
 

by Abend5522 | 2012-12-06 01:07 | クラシック以外の音楽
2012年 12月 05日

日本語で歌う


 クラシックの歌手では、リサイタルで二例を体験した。バスのアルトゥール・エイゼンと、バリトンのジェラール・スゼーだ。エイゼンは、櫓を漕ぐ真似をし、「ミナサンモ、ゴイッショ二!」と客席にアピールして『斎太郎節』を歌った。スゼーは、しっとりとした美声で中田喜直の『おやすみなさい』を歌った。

 歌謡曲ではヘドバとダビデの『ナオミの夢』が有名どころだろう。私も、「ナオミ」を長い間ヘブライ語と知らなかった一人である。
 他の例をYouTubeにレコードからアップしてみた。

 
 シュキ&アビバの『愛情の花咲く樹』。イスラエル出身のシュキ・レヴィとアビバ・バスのコンビで、レヴィが作曲をしている。原詞はジェーン・シュワーツによるフランス語のもので、東京世界歌謡祭の入賞曲である。
 両人とも日本語の発音はけっこう達者で、阿久悠による歌詞をよく歌っていると思う。

 
 この曲は伊藤咲子がカヴァーしていて、サッコならではの雰囲気がよく出ている歌唱だが、外国曲のカヴァーゆえに、彼女はこの曲で賞を取れなかった。


 
 中学時代、「キタガ~ミ~、キタガミ~ィ~」で始まる『北上夜曲』を、FM放送からカセットに録音したのだが、そのテープが失われてしまい、頭に残るこの妙な演奏を近年になって探し求めていたところ、オークションで中古盤が出ていたので購入した。ジャケの画像ではラテンのコミック・バンドのように見えるが、パラガヨスは1961年以来何度となく来日しているラテン・グループである。日本語の発音も良い方で、中間部にはルイス・アルベルト・デル・パラナによるスペイン語の歌詞が挿入され、最後はまた「キタガ~ミ~」で終わる。自由に編曲している、好感の持てる明るい『北上夜曲』である。
 

by Abend5522 | 2012-12-05 01:16 | クラシック以外の音楽
2012年 11月 22日

『影を慕ひて』


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 このギター独奏譜は、特に難しいものではないのでよく弾いた。
 『影を慕ひて』を最初にレコーディングした歌手は佐藤千夜子で、古賀政男が創設に携わった明治大学マンドリン倶楽部の伴奏で録音された。B面曲で、ほとんど売れなかったという(A面は『日本橋から』)。高校時代に読んだ古賀政男の評伝に、彼がこの曲を作詞、作曲した昭和4年当時はジャズが流行っていて、このような暗い詞と曲が受け入れられなかったとあったのを憶えている。
 YouTubeにあったが、共有できないので以下にURLを。
 http://www.youtube.com/watch?v=WPnttPCVgw0

 
 東京音楽学校に在学中だった藤山一郎の再録音によって、『影を慕ひて』はヒット曲となった。古賀政男自身がギター伴奏をしている。

 多くの歌手によってカヴァーされ、藤山一郎もその後何度もレコーディングしている『影を慕ひて』だが、それらにはコブシが加えられている。上に挙げた佐藤千夜子、藤山一郎の録音は、どちらにもコブシはなく、テンポもその後に録音されたものより速いというか、これがイン・テンポなのだろう。録音時間が片面4分半程度しかなかったSPだから、それに合わせて速くしたのかと思いきや、下に挙げる藤山一郎のSP再録音では既にコブシが入り、テンポも遅くなっている。

 この録音での歌い方が、『影を慕ひて』の標準となってしまったように思う。私は、このコブシ入りでテンポの遅いものは好きになれない。藤山一郎の最初の録音がいい。イン・テンポでノン・ヴィブラート、ギター一本での伴奏が好きだ。

 

by Abend5522 | 2012-11-22 23:51 | クラシック以外の音楽