人気ブログランキング | 話題のタグを見る

Abendの憂我な部屋

abend.exblog.jp
ブログトップ
2013年 01月 14日

ハンガリー舞曲の二つ


 ブラームスのハンガリー舞曲では第1番が最も好きで、演奏はカラヤン/BPOの1960年代盤を好んでいます。そのカラヤン盤とは傾向が全く異なる演奏ですが、スワロフスキー/ウィーン国立歌劇場O盤を紹介いたします。

 懐かしのコンサートホール・ソサエティ盤17cmLPで、モノラルとステレオの二種類です。コンサートホールのレコードには、他にも同一ソースを両方で発売していたものが幾つかありました。以前にも、sawyer様のブログで意見を交換させていただきましたように、まだステレオ再生装置を有する一般家庭が少なかった時代に対応した措置であったと思います。この盤も、ステレオの方に"full STEREO"と記されているのが目立ちます。"full"とあるからには、昔の映画のパート・カラーのように、当時は部分的にステレオの盤でもあったのかと想像してしまいます。現在でも、テレビがインチによってハイビジョン、フル・ハイビジョンと使い分けられています。

 ジャケのデザインも裏面の楽曲解説も全く同じで、演奏や録音についての情報は全く記されていません。ネットで調べても、有力なデータはなさそうです。ステレオ盤は擬似ステではないかという見方もできましょうが、おそらく1960年前後と思われるこの録音は、以前にアップしたスタインバーグ/ピッツバーグSOの『運命』と同様に、モノラル、ステレオが並行販売されたものと思います。モノラルの擬似ステ化が行われるようになったのは、もう少し後のことではないでしょうか。




by Abend5522 | 2013-01-14 21:32 | クラシック音楽


<< フリッチャイの古典交響曲      雨に時を知る >>