2013年 01月 12日
正確には「ピアノ、合唱と管弦楽のための幻想曲」です。これを知らずに初めて聴くと、なかなか登場しない合唱にイライラしたり、ピアノ協奏曲ではないかと思ってしまうかも知れません。 ベートーヴェンが38歳の時の作品ですが、第九の終楽章で行進曲に入る前の合唱のフレーズが、既にこの作品に出て来ます。最後に合唱を入れたことを以て、第九に繋がって行く曲だとよくいわれていますが、最後に合唱が被る、自由な形でのピアノ協奏曲ともいえるでしょう。また、メロディー・ラインの構成が歌劇のアリアを思わせるものにもなっていて、第九との繋がりを単純に考えていいとは思いません。第九の終楽章をどう見るかで、この作品への考え方も変わるのではないでしょうか。 ピアノを弾いているギュンター・コーツは、この盤以外での演奏を聴いたことがないのですが、ライプツィヒのコングレスホールでのこの録音では、マイクから遠めで残響豊かに収録されています。 コンヴィチュニー/GOL、ライプツィヒ放送choは非常にあっさりとした演奏です。オケもコーラスも、規模を小さくしての演奏でしょう。ドイツ・シャルプラッテンによる1960年8月29日、30日の録音で、プロデューサーがディーター・ゲルハルト・ヴォルム、録音技師がクラウス・シュトリューベンとジャケのデータにあります。
by Abend5522
| 2013-01-12 20:00
| クラシック音楽
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