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Abendの憂我な部屋

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2012年 03月 02日

◆ ブログ連動企画第2弾 ストコフスキーの「ワルキューレの騎行」 煩悩録 ◆

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 寡聞にして、ワルキューレを8人とも揃えたこの曲の管弦楽版(と呼んでいいものか)を他には知らない。8人の歌手の中には、ヴェルディ/『アイーダ』のタイトル・ロールとして名を馳せたソプラノのマーティナ・アーロヨや、同じく『マクベス』でマクベス夫人を歌うことになるメゾ・ソプラノのシャーリー・ヴァーレットといった、名歌手の若き日の姿がある。

 『ワルキューレ』の全曲盤から騎行の部分だけを取り出して聴いても、そこにはストーリー上の必然から来る緩みが含まれてしまう。管弦楽版が指揮者により多彩であるのは、如何にしてこの緩みを排除し、いわば5、6分間の行進曲として編成するかという努力の所以であろう。

 思うに、ストコフスキーは8人のワルキューレも管弦楽のパートと見做していたのではないだろうか。『トリスタンとイゾルデ』を以て、ワーグナーは歌劇から楽劇へと進展したなどといわれるが、彼自身は楽劇とは呼ばず「劇進行」とスコアに記している。ならば、声楽と器楽という二項図式は意味を成さず、故に声楽のパートを器楽に置き換えるだけの管弦楽版「ワルキューレの騎行」とは何なのかという疑問を、ストコフスキー版はもたらしてくれた。

以上は、二種類のCDプレーヤー(DENONとMarantz)に、コンデンサ型(STAX)とダイナミック型(AKG)のヘッドホンで計5回聴いての、我が煩悩の吐露である。

sawyer様、お次はCD12のブラ4など如何でしょうか。 

by Abend5522 | 2012-03-02 20:55 | クラシック音楽


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