Abendの憂我な部屋

abend.exblog.jp
ブログトップ
2012年 02月 28日

シヴァ神の運命

c0240245_224846.jpg

 学部2回生の時、佛教学概論の授業に教授がシヴァ像を持って来た。
 教卓の真前に座っていた私は、瞬時に引き込まれた。心に音楽が響いたからだ。リズミックで力強い太鼓連打が、それだった。その時の像は大きかったが、画像のものは高さ10cm弱の像である。それでも、太鼓連打が今も心に響く。

 シヴァは風雷神ルドラを起源とする神で、ブラフマが創造し、ヴィシュヌが保持した宇宙を破壊し、新たな生命を育む役割を担う。炎輪の中で踊る力で全てをゼロに戻すが故に畏怖され、マハーカーラ(大暗黒)とも称される。すなわち、これ大暗黒天(大黒様)として佛教に取り入れられるのである。

 漢訳経典では、大自在天と呼ばれている。佛に従わせるのは大変だったようで、大日如来の命を承った降三世明王によって漸く調伏された。降三世明王像は二体を踏みつけた姿で造られているが、この二体がシヴァとその妻ウマーである。シヴァはそれでも佛に従わずに死んでしまい、冥界で佛の説法を受けて蘇生し、天部の一員たる大自在天として佛の守護者になったとされる。

 佛教がバラモン教の神々を取り込んで行く過程は面白いが、極めて複雑でもある。

 

 
 

by Abend5522 | 2012-02-28 23:07 | 佛教


<< ♬ レーデルに聴く ♪      ♬ 魔の炎のストコ ♪ >>